春の金刀比羅宮(こんぴらさん)は、桜と石段の参拝風景が美しい香川を代表する神社です。

香川県琴平町にある金刀比羅宮は、「こんぴらさん」の名で親しまれる全国の金刀比羅神社の総本宮。
春は参道の桜が美しく、785段の石段を登りながら見どころを巡る参拝が人気です。
この記事では、春の金刀比羅宮参拝の見どころ、石段ルートのポイント、春限定の御朱印、参拝作法まで、実際に歩いた体験をもとに詳しく紹介します。
金刀比羅宮(ことひらぐう)とは|こんぴらさんの由緒とご利益
金刀比羅宮の御由緒
『金刀比羅宮』は、香川県 琴平町の琴平山(別名象頭山)の中腹に鎮座する神社で、日本各地の金刀比羅神社の総本宮でもあります。
通称は”こんぴらさん”と呼ばれ海の神様として親しまれています。
長い長い石段が有名で門前町から御本宮までは785段の石段を上がっていきます。
御本宮からさらに山の奥深く石段を上がっていくこと1,368段目には金刀比羅本教の教祖である厳魂彦命をお祀りする厳魂神社(通称 奥社)があります。
金刀比羅宮の御祭神とご利益
ご祭神
- 大物主神(おおものぬしのかみ)
- 崇徳天皇(すとくてんのう)
ご利益
- 農業・殖産・医薬・海上守護・旅の安全
金刀比羅宮の参拝ルート|石段と見どころを段数順に紹介
一之坂鳥居|四海平穏の文字が刻まれた参拝の入口

113段目にあるのが一之坂鳥居。鳥居には「四海平穏」、「世界平和」の文字が刻まれています。
ここから大門まで続く急な坂は「一之坂」と呼ばれます。
重要文化財・備前焼の狛犬|迫力ある一対の狛犬


一之坂鳥居をくぐると両端に重要有形民俗文化財となっている一対の備前焼の大きな狛犬がおります。
約180年ほど前に制作されたもので、その高さは約150cmもあり、筋骨隆々とした四肢に爪や顔の細やかな造作など、迫力と美しさを備えた狛犬です。
鳥居の後ろに隠れるように立っているので見逃さないように。
一之坂と大門|365段目から境内へ


一之坂の急な階段を上がっていくと大門が見えてきます。365段目の大門より内側は境内となります。
五人百姓と加美代飴|こんぴら名物の飴屋さん
大門をくぐってすぐの参道では、鎌倉時代から特別に境内での営業を許された「五人百姓」と呼ばれる5軒の飴屋さんが、白い傘を立て”加美代飴”というべっこう飴を売っています。
”加美代(かみよ)”は”神代”にちなんで名付けられたそうです。
春の金刀比羅宮参拝|桜の名所と見どころ
桜の馬場|春に歩きたい平坦な参道

”金刀比羅宮”と刻まれた石の額が掲げられた石の鳥居。ここから暫くは平坦な道が続きます。
参道の両側に桜並木が続きます。

大門から約150m続く平坦な石畳の道は、桜馬場と呼ばれています。両側には苔むした燈籠が並び、爛漫に咲いた桜の下を通って行きます。
金刀比羅宮 銅の鳥居

銅製の鳥居。平坦な桜の馬場を抜けると再び階段を上がっていきます。
銅の鳥居(431段目)|玉取り狛犬と家運隆盛

桜馬場西詰同鳥居 431段目
両脇に控える狛犬は足元に玉を抑えています。これは”玉取り”と呼ばれ玉は富や家運を表し、良い方に転がるという意味があり、家運隆盛の縁起が良いものとされているそうです。
また鳥居をくぐって階段を上がったところにある書院では毎年奉納蹴鞠が行われています。こちらの狛犬が玉取りをしているのも関連がありそうです。
金刀比羅宮の書院と奉納蹴鞠|1400年続く伝統行事
書院の見どころ|円山応挙の障壁画


477段目の右手に書院があります。書院では江戸後期の京都画壇の大御所であった円山応挙の障壁画を見ることができます。
奉納蹴鞠とは|開催日と見学のポイント
書院前の鞠庭では毎年5月5日、7月7日、12月下旬に”奉納蹴鞠”が行われ、色鮮やかな鞠装束姿の鞠足(蹴鞠をする人)が輪になり優美に鞠を蹴り上げます。
1400年の伝統を持つ蹴鞠は無形民俗文化財となっています。
奉納蹴鞠については金刀比羅宮公式ホームページ・蹴鞠にて詳しく解説されています。
蹴鞠をする場所の四隅に植えられている式木のことや蹴鞠に込められた意味を事前に知っておくことで、さらに何倍も楽しむことができます。
本宮参拝前に立ち寄りたい祓戸社と旭社
祓戸社|参拝前に罪穢を祓い清める


595段目には祓戸社(はらえどしゃ)があり、こちらで罪穢(つみけがれ)を祓い清めてら本宮へと参拝に向かうのが正しいお参りの仕方になります。
御祭神は、瀬織津姫(せおりつひめ)、速開都姫(はやあきつひめ)、気吹戸主(いぶきどぬし)、速佐須良姫(はやさすらひめ)の祓戸四神。罪穢を祓い清める神様です。
さらに階段を上がること628段目に旭社(あさひのやしろ)が見えてきます。大きく立派な社殿なので思わず御本宮かと思ってしまいました。
森の石松が、旭社を本宮と見誤って、本宮まで行かずに帰ってしまったという逸話もあるそうです。
旭社から先は上りと下りが別々のルートになっています。旭社は本宮参の後に参拝することが習わしとなっていますので、本宮目指して先へと進みます。
金刀比羅宮 本宮参拝|到着まであと少し

旭社前から本宮へと向かう参道の ”天下泰平” ”國土安全” と書かれた青銅の鳥居。
右手に少し映っているのは回廊です。ちょっと休憩などもできます。
賢木門(さかきもん)|神聖な空気へ切り替わる門

建築の際に一本の柱が逆さまに取り付けられてしまったことから、古くは「逆木門」と書かれていましたが、 明治の改築の際に、”逆”の字を嫌い”賢木門”と書くようになったそうです。
賢木門をくぐると一気に神聖な空気感へと変わります。
御前四段坂|最後の難所

652段目 いよいよ御本宮が見えてきました。
御前四段坂は四段階に分けられて、それぞれ数十段ずつの急な階段が続く最後の難所。
参拝の方々が持っている竹製の杖は、表参道のお土産屋さんなどで借りることができます。
レンタル料金は無料の店舗と有料の店舗があります。
おみやげ物屋さんなどでは無料で貸し出しをしている場合が多く、返却の際にお土産を買って帰ると喜ばれます。
石段を登るのが不安な方へ|金刀比羅宮を無理なく参拝する方法
金刀比羅宮の表参道は、御本宮まで785段の石段が続くため、体力に不安がある方や、長時間の上り下りが心配な方にとっては少しハードに感じられることもあります。
実際に「金刀比羅宮は高齢でも参拝できる?」「途中まで車やタクシーは使える?」と不安に感じる方も多いようです。
なお、金刀比羅宮の公式案内によると、御本宮近くまでの車両乗り入れは、台数制限のある事前予約制で、利用時間は1時間のみとされています。
対象や条件が限られているため、一般参拝で当日に気軽に利用できるものではありません。
(※詳細は金刀比羅宮公式サイトをご確認ください)
そのため、歩く距離や移動に不安がある場合は、移動手段や行程があらかじめ考慮されているツアーを利用するのも選択肢の一つです。
参拝途中には平坦な区間や休憩できる場所もありますが、無理のないペースで参拝したい場合は、移動や行程に配慮された方法を選ぶのもひとつの方法です。
多くの観光ツアーでは、体力に不安のある参加者にも配慮し、表参道の大門付近までシャトルバスやタクシーを利用できる行程が組まれていることがあります。
石段の上り下りを調整しながら参拝できる点は、ツアーならではの安心ポイントといえるでしょう。
歩く距離や移動が心配な場合には、参拝しやすい行程が整えられたツアーを利用することで、金刀比羅宮の雰囲気や御本宮での参拝を、無理なく楽しむことができます。
【PR】
🌿金刀比羅宮参拝を含む四国ツアーの中に、移動や参拝の負担を考慮した行程が組まれているものもあります。
金刀比羅宮 本宮|「一生に一度はこんぴらさん」

785段目 ようやく『御本宮』に到着!!
はずんだ息を整えて一度ゆっくり深呼吸。いよいよ御本宮への参拝です。
”一生に一度はこんぴらさん”と云われるように、江戸時代から伊勢神宮の”お伊勢参り”に次ぐ庶民のあこがれであった”こんぴら参り”ですが、現在もたくさんの参拝者が訪れています。
木製の階段を上がり、心静かにお参りさせていただきました。
金刀比羅宮の正しい拝礼作法
『神拝詞(となえことば)』 祓 へ給へ 清め給へ 守り給へ 幸へ給へ
浅く礼をします。
深い礼を2回します。
2回手を打ちます。
深い礼を1回します。
最後に浅く礼をします。

奥社・厳魂神社への参道|体力に余裕があれば
御本宮の向かって右側へ進むと望台から続く道、階段5段目に鳥居があり、奥社”厳魂神社(いづたまじんじゃ)”への参道の入口となっています。御本宮から奥社まで石段は583段。表参道からの石段の数は1,368段になります。
今回は御本宮まででしたが、次の機会には奥社までご参拝に行きたいと思います。
金刀比羅宮 本宮周辺の見どころ
展望台から讃岐平野と讃岐富士を一望

展望台からは”讃岐富士”とも呼ばれている美しいすそ野を広げる飯野山が見えます。
この日は薄曇りの春霞で、かなた遠くまでは見渡すことができませんでしたが、お天気が良く澄み渡った日には、眼下に広がる讃岐平野と讃岐富士、遠くは瀬戸大橋のパノラマを望める絶景スポットとなります。
御神木の楠と神楽殿

御本宮の左手神楽殿の前にそびえ立つ御神木の楠。
南渡殿と三穂津姫社|縁結びと家内安全


南渡殿 御本宮から南側に続く約40mの長い渡り廊下は”南渡殿”と呼ばれ御本宮の御祭神大物主神の后神、三穂津姫神が祀られている三穂津姫社(みほつひめやしろ)とつながっています。
三穂津姫社は縁結びと家内安全の神様とされています。
金刀比羅宮の御朱印|受付場所・時間・春限定デザイン
金刀比羅宮の御朱印(桜花祭・春季限定)

金刀比羅宮の御朱印を頂きました。
”桜花祭”(春季限定デザイン)金刀比羅宮に春の訪れを告げる桜花祭(さくらさい)の巫女が桜の枝を手に春爛漫の桜馬場を進む様子が描かれています。
御朱印は御本宮の神札授与所で頂くことができます。御本宮お参り後に頂きましょう。
御朱印の受付場所と時間・初穂料
- 受付場所:神札授与所
- 受付時間:9 : 00 ~ 17 : 00
- 初穂料:500円
春限定デザインは書置きのみ
🌿春限定の御朱印は、書き置きでいただくので、御朱印ホルダーがあると保存しやすいです。
旭社(あさひのやしろ)|重要文化財の社殿

神札授与所の前を過ぎると下り専用の階段があり、こちらを降りていくと旭社の右横手に出てきます。
『旭社』は1837年江戸末期に金堂として建てられた社殿で、随所に精巧な彫刻が施されており国の重要文化財となっています。
御祭神
- 天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
- 高皇産霊神(たかみむすびのかみ)
- 神皇産霊神(かみむすびのかみ)
- 伊邪那岐神(いざなぎのかみ)
- 伊邪那美神(いざなみのかみ)
- 天照大御神(あまてらすおおみかみ)
- 天津神 (あまつかみ)
- 国津神 (くにつかみ)
- 八百万神 (やおよろずのかみ)
旭社の大水瓶占い|一円玉が浮かべば願い成就?

旭社前の大きな水瓶 ”一円玉が浮かべば願いが叶う”と言われている水瓶です。
手前の水瓶にはたくさんの人がいたので、向こう側の人の少ない水瓶で挑戦してみました。
水面近くでそっと手を離すと、上手く一円玉を浮かべることができました!!
この水瓶は上にある雨どいからの雨水を受けているようです。時折り水滴が落ちてきて、きれいな波紋を広げていました。
願い事叶うといいな.....。
金刀比羅宮の神馬と木馬|参道途中の見どころ
金刀比羅宮の神馬と木馬|参道途中の見どころ

500段目にある木馬舎の等身大木馬。慶安3年(1650年)讃岐国高松藩主 松平頼重から献納されたものだそうです。
神馬 月琴号とルーチェ号

431段目楠木の広場にある御厩(みまや)で飼われている神馬(しんめ)の月琴号(げっきんごう)。ほかにルーチェ号の2頭が飼われています。
金刀比羅宮の桜|春に訪れたい理由

金刀比羅宮の参道では、たくさんの桜を見ることができます。

金刀比羅宮への参拝は、日本の情緒である美しい桜のお花見もしながら、心晴れやかにお参りができる桜の季節もおすすめです。
次の機会には紅葉の季節に参拝をして、奥社までお参りに行きたいと思います。
金刀比羅宮の参拝をきっかけに、四国の旅をもう少し広げてみるのもおすすめです。
金刀比羅宮 表参道のお昼ごはん|参拝前に讃岐うどん
表参道で食べたい讃岐うどん「てんてこ舞」


表参道には飲食店やお土産物屋さんなど、たくさんのお店が並んでいます。
”うどん県”香川に来た目的の一つ、本場の讃岐うどんが食べたい!ということで、”中野うどん学校”のお隣りにある「てんてこ舞」へ。
建物は江戸時代に建築されたそうで、歴史と趣のある広々とした店内に、テーブル席とお座敷もありました。
うどんはかけうどんの他、肉うどんやカレーうどん、ぶっかけうどん、しょうゆうどんなどがあります。
セルフで選べるトッピングの種類も豊富でお安い!
あれもこれも食べたくなりますが、かけうどんに温卵、とり天、かき揚げ、お芋の天ぷらのトッピングにしました。
てんぷらは衣がサックサクであたたかく、手打ちの讃岐うどんはもちもちと歯ごたえがあり、あっさりしたお出汁によく合いおいしかったです。
金刀比羅宮へのアクセス・駐車場情報
基本情報
- 名称:金刀比羅宮(ことひらぐう)
- 所在地:〒766-8501 香川県仲多度郡琴平町892-1
- 電話:0877-75-2121(8:30~17:00)
- 参拝時間:6:00~18:00(境内入り口となる大門の開閉門時間)
- アクセス
電車:JR琴平駅より徒歩約20分、琴電琴平駅より徒歩約15分
車:善通寺ICより車で約15分(表参道入口前の道路は一方通行) - 駐車場:金刀比羅宮の駐車場 無し
表参道入口周辺の駐車場を利用 有料 - HP:http://www.konpira.or.jp
マップ
金刀比羅宮は石段の参拝が中心になるため、時間や体力に余裕をもって訪れたい場所です。
ゆっくり参拝したい方や、琴平温泉郷で旅の疲れを癒したい方は、近くで一泊するのもおすすめです。
【PR】琴平・金刀比羅宮周辺の宿泊施設を探す
