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出雲大社完全ガイド:参拝方法からご利益まで徹底解説

縁結びの神様として名高く、神話のふるさと出雲を象徴する出雲大社の歴史や参拝方法をご紹介します。

出雲大社 御本殿

出雲大社とは

縁結びの神として名高い 出雲大社いづもおおやしろ(一般に「いづもたいしゃ」と呼ばれることも多い)は、『古事記』にその創建の由来が記されている日本最古の神社の一つで、神話の国 ”出雲" の中心とされています。

本殿は国宝に指定されており、大社造たいしゃづくりと呼ばれる日本最古の神社建築様式を今に伝えています。

旧暦10月は全国の八百万やおよろずの神々が出雲の国に集い、縁結びの神議かむはか(会議)が行われます。そのため他の土地では神様が留守になるので神無月かんなづきといいますが、出雲では神在月かみありづきと呼ばれています。

毎年旧暦10月10日には出雲大社の西方約1㎞の稲佐の浜で、夕刻7時に全国の神々をお迎えする『神迎神事かみむかえしんじ』が行われます。この後『神迎祭かみむかえさい』に始まり、『神在祭かみありさい』、『縁結大祭』そして、全国に神々をお見送りする『神等去出祭からさでさい』が行われます。

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出雲大社大国主大神

出雲大社の由緒

出雲大社の由緒は、神話の時代までさかのぼり、『大国主大神おおくにぬしのおおかみが国土を開拓したことに由来しています。

『古事記』に記される国譲り神話では、『大国主大神』が国づくりによって築いた国を、高天原の『 天照大御神 あまてらすおおみかみ』に譲ったとされています。その際に、大国主大神の功績を称えて壮大な御神殿が造営され、出雲大社が創建されたとされています。『日本書紀』では天日隅宮あめのひすみのみやと表記されています。

明治時代初期まで杵築大社きづきたいしゃと呼ばれていました。

ご祭神

主祭神は『 大国主大神 おおくにぬしのおおかみ

大国主大神』は、荒れた国土を開拓し、住みやすい豊かな国に整えた『国造りの神様』で、人々の暮らしに必要な文化や技術をもたらしたとされています。

また、広く『だいこく様』としても親しまれています。(出雲大社公式ホームページでは ”いわゆる〝七福神〟の中の「大黒天」とは、正確には別の神様です。”と回答されています。)

神話『因幡の白うさぎ』のお話にみられる、うさぎを助けた心優しい神様で、人々の苦しみに寄り添い、癒やしを与える『縁結びの神様』としても広く知られています。

出雲大社のご利益

縁結び

出雲大社のご利益は『縁結び』が最も有名で、縁結びの聖地とも呼ばれています。

縁結び』とは恋愛や結婚など男女の縁だけでなく、人と人との縁、人と物の縁など、広く人生における『良縁を結ぶ』ご利益とされています。

縁結びの他に『子授』『夫婦和合』『五穀豊穣』『商売繁盛』『産業開発』『病気平癒』など、さまざまなご利益があるとされています。

神話 「 因幡の白うさぎ 」

出雲の国の大国主命おおくにぬしのみことには大勢の兄である八十神やそがみたちがおりました。八十神たちは因幡の国に住む美しい八上姫に求婚をするため因幡の国へと旅に出ました。大国主命は八十神たちの荷物を全部担がされて後からついていきました。

大国主命は因幡へ向かう途中、海岸で一匹の傷付いた白うさぎに出会います。この白うさぎは元々、隠岐の島にいたのですが、ワニザメを騙して海を渡りました。

白うさぎは多くのワニザメを隠岐の島から海の向こうの因幡の国まで並ばせて、その上をぴょんぴょんと渡りましたが、最後にあまりにもうれしくて、つい騙したことを明かしてしまいます。白うさぎは怒ったワニザメたちに毛皮を剥ぎ取られ、傷だらけになってしまいました。

そこへ通りかかった八十神たちは、白うさぎに「海水で体を洗い、風に当たって乾かすように」と嘘を教えます。白うさぎは教えられたとおりにしましたが、ますます痛みがひどくなりました。

あまりの痛さに白うさぎが泣いていると、袋いっぱいの荷物を担いで遅れてやってきた大国主命が、白うさぎに理由を尋ねました。大国主命は「川の水で体を洗い、蒲の穂に包まれるとよい」と正しい治療方法を教えました。白うさぎがその通りにすると傷は癒え元の姿に戻ることができました。

その後八十神たちは先を競って八上姫に求婚しましたが、皆そっけなく断られてしまいました。八上姫はずいぶん遅れて到着した、白うさぎを助けた大国主命を結婚相手に選びました。

出雲大社の参拝方法

出雲大社の参拝の作法

一般的には『二礼二拍手一礼』ですが、出雲大社の正式な参拝作法は『二礼四拍手一礼』となっています。

帽子をかぶっている場合は帽子を取ります。

清らかな気持ちで2回深いお辞儀をします。

一度手を合わせてから右手を少し下にずらして4回拍手を行います。

再び手をあわせてお祈りをします。

最後にもう一度深いお辞儀をします。

ご本殿以外の社殿でも同じ作法でお参りします。

出雲大社の参拝ルート

本殿へ向かうルートはいくつかありますが、ここではおすすめの正門からの参拝ルートをご紹介します。


勢溜せいだまりの大鳥居(二の鳥居)

出雲大社 勢溜の大鳥居

出雲大社の大きな石碑とともに立つ鳥居が『勢溜せいだまりの大鳥居』で、出雲大社の正門となっています。
旧大社駅の近く、神門通りの入り口にある宇迦橋うがばしの大鳥居が一の鳥居で、ここは二の鳥居になります。江戸時代に、ここの広場に芝居小屋が設けられ、人が集まる賑やかな場所であったことから、勢いが溜まるところと言う意味で勢溜と呼ばれるようになったそうです。
出雲大社の参道は珍しい下り参道になっています。


祓の社はらえのやしろ

出雲大社 祓社

勢溜の大鳥居をくぐってから参道右手に一番最初にみえるお社が『祓の社』です。
この『祓の社』には心身の穢れを祓い清める四柱の祓戸神はらえどのかみがお祀りされています。『祓社』にお参りをして身心を清めてからご本殿にお参りしましょう。

石段手前に賽銭箱が設けられていましたので、ここからお参りするようになっているようです。

神楽殿前にも祓の社があります。大駐車場から正門に回らずにお参りをする場合は、神楽殿前の祓の社にお参りしてから、ご本殿にお参りすると良いでしょう。

ご祭神

瀬織津比咩神(せおりつひめのかみ)
速開都比咩神(はやあきつひめのかみ)
気吹戸主神(いぶきどぬしのかみ)
速佐須良比咩神(はやさすらひめのかみ)


松の参道と三の鳥居

出雲大社 松の参道

石畳の参道を下って行くと出雲大社の境内を流れ、蛍が生息するきれいな小川『素鵞川そががわ』が見えてきます。この素鵞川にかかる『祓橋』を渡ると、古いもので樹齢300年から400年といわれる見事な松並木の『松の参道』が続きます。
松の参道』入り口付近に三の鳥居である中の鳥居があります。この鳥居の先は松の根の保護のため通ることができませんので、両脇にある舗装された参道を進みます。


御神像

出雲大社 ムスビの神像

松の参道を進み銅鳥居の手前、右手に大国主大神の『ムスビの御神像』があります。

   幸魂さきみたま 奇魂くしみたま
  時に海を照して依り来る神あり
  吾在るに由りての故に汝その國造りの大業を建つるを得たり
  吾は汝が幸魂奇魂なり
  大國主神これ吾幸魂奇魂なりと知りぬ

古事記また日本書紀に述べるところであります。出雲大社の御祭神大國主大神はこの幸魂奇魂の ”おかげ” をいただいて神性を養われ「ムスビの大神」となられました。生きとし生けるものすべてが幸福になる「縁」を結ぶ ”縁結びの神” と慕われるゆえんであります。

『ムスビの御神像』に添えられた説明文より引用

松の参道左手には『御慈愛の御神像』があります。


手水舎

出雲大社 手水舎

銅鳥居(四の鳥居)をくぐり神域である『荒垣』内に入る前に、手水舎で手や口を洗い清めます。
参拝をする前に身も心も清め、清々しい気持ちでお参りしましょう。

右手で柄杓を取って水を汲み、左手に水をかけて洗い清めます。

柄杓を左手に持ち替え、右手を水をかけて洗い清めます。

再び柄杓を右手に持ち替え、左手に水を受けて口をすすぎます。

口を付けた左手にもう一度水をかけて清めます。

最後に柄杓を立てて残った水で、柄杓の柄を洗い清め元に戻します。



銅鳥居(四の鳥居)

出雲大社 手水舎

出雲大社の神域の荒垣正門に立つ碧銅の鳥居で四の鳥居となります。
銅の鳥居は、1666年(寛文六年)に毛利輝元の孫にあたる毛利綱広が寄進したもので国の重要文化財に指定されています。

拝殿

出雲大社拝殿

現在の拝殿は昭和28年に古い拝殿が焼失してしまったため、昭和34年に新築されました。高さは12.9mで、戦後の本格的な木造神社建築として最大規模を誇ると言われています。
拝殿ではご祈祷や奉納行事、古伝新嘗祭こでんしんじょうさい等のお祭が行われます。

古伝新嘗祭こでんしんじょうさいは初冬にその年に収穫された新穀を神前に供え、その恵みに感謝し、天下泰平、五穀豊穣を祈念する出雲大社の最も重要な祭事とされています。

八足門

出雲大社 八足門

4本の本柱の前後に控柱が各4本、計8本あることから『八足門やつあしもん』と呼ばれます。通常はご本殿に一番近い場所となり、こちらからご本殿にお参りをします。
お正月期間(5日頃まで)は八足門が開放されて、ご本殿が間近に見える楼門前でお参りすることができます。

ご本殿

出雲大社 ご本殿

ご祭神『大国主大神おおくにぬしのおおかみ 国造りの神様
『縁結び』をはじめ『子授』『夫婦和合』『五穀豊穣』『商売繁盛』『産業開発』『病気平癒』など、さまざまなご利益があるとされています。

ご本殿の高さは約24m(ビル7階相当)にもおよび『大社造』と呼ばれる日本最古の神社建築様式となります。1744年(延享元年)に再建され、昭和27年に国宝に指定されました。
ご神座はご本殿と同じ南向きではなく、稲佐の浜の方角である西向きにご鎮座されています。ご本殿正面からはご祭神を横からお参りすることになります。西側にある参拝所からお参りすると、ご祭神の正面からお参りすることができます。


出雲大社 心御柱


ご本殿は九本の柱が田の字型に配置された 正方形の間取りとなっています。出雲大社の宮司家に伝わる古代の巨大な本殿の設計図とされる『金輪御造営差図』では、3本の大木を鉄輪で束ねて1本の柱とし、高さ約48mのご本殿であったとされています。

平成12年には古代ご本殿の御柱が『金輪御造営差図』そのままに、出雲大社境内から、巨木が3本一組で3か所から発掘されました。出土した鎌倉時代前期と推定される柱根は『心御柱しんのみはしらん』や『宇豆柱うずばしら』で、巨木3本を金輪で束ねていたと考えられています。
出土した巨大な柱根と階段が長く空高く続く古代出雲大社本殿の模型は、境内にある宝物殿(神祜殿)と島根県立古代出雲歴史博物館で観ることができます。

八足門前の広場の石畳にある赤丸印は、ただのデザインではなく、この柱根が出土した位置と大きさを示しています。実際にその場に立ってみるとその巨大さに圧倒されることでしょう。


ご本殿のお参りをしたら、ご本殿を囲む『瑞垣みずがき』を左回りに進んで行きます。

東十九社

出雲大社 東十九社

ご祭神『八百万の神』

十九社はご本殿の東と西に二社が向かい合っており、八百万の神々を遥拝するご社殿ですが、神在祭にて全国から出雲大社に集われた神々のお宿となるご社殿です。普段は扉が閉じられていますが、 神在祭の期間は扉が開かれ、全国の神々に直接お参りできる機会となります。

釜の社

出雲大社 釜社

ご祭神『宇迦之魂神うかのみたまのかみ

保食神うけもちのかみ』ともよばれ、五穀豊穣や商売繁盛を司る神様で、全国各地にある稲荷神社のご祭神として知られています。

素鵞社そがのやしろ 

出雲大社 素鵞社

ご祭神『素戔嗚尊すさのおのみこと』 
天照大御神の弟神で、出雲国の肥河上での八岐の大蛇退治やまたのおろしたいじで有名です。また大国主大神の親神でもあります。


素鵞社』は出雲大社境内の最奥にあります。ご本殿の真裏に位置し、八雲山を背に出雲大社全体を見守っている、最強パワースポットといわれています。
その強大なパワーを秘める『素鵞社』では、御利益の『御砂』を頂くことができます。

ご社殿の床縁下の『御砂』を頂き、持ち帰って『お守り』としたり、家の敷地や玄関に撒くと土地が清められ、『厄除け』『邪気払い』といった神様のご加護をいただくという信仰が古くからあります。

御砂』を頂いたらご社殿の裏側にある八雲山の岩盤に触れて、八雲山のパワーも頂いてみてください。

御砂』の詳しい頂き方はこちら ⇓

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ご本殿西側参拝所

出雲大社 立て看板

ご本殿西側の参拝所は知る人ぞ知る、隠れた人気の参拝所です。
ご祭神『大国主大神おおくにぬしのおおかみは、ご本殿の向きと同じ南向きではなく、稲佐の浜の方角の西向きにご鎮座されています。なので、この参拝所でお参りをすると『大国主大神』の正面からお参りすることができます。

見過ごしてしまいそうになりますが、立て看板が目印です。


西十九社

出雲大社 西十九社

ご祭神『八百万の神』

十九社はご本殿の東と西に二社が向かい合っており、八百万の神々を遥拝するご社殿ですが、神在祭にて全国から出雲大社に集われた神々のお宿となるご社殿です。普段は扉が閉じられていますが、 神在祭の期間は扉が開かれ、全国の神々に直接お参りできる機会となります。

神楽殿

出雲大社 神楽殿

出雲大社の神楽殿といえば、正面の大注連縄が圧巻の迫力です。
日本最大級を誇るその長さは約13m、重さ5.2tに及びます。この大注連縄は数年に一度、新しい注連縄へと懸け替えられます。

『神楽殿』ではご祈祷や結婚式をはじめ様々な祭事行事が執り行われています。その大広間は270畳の広さを誇り、神社建築にはめずらしく正面破風の装飾にステンドグラスが使われています。ぜひ、見上げてみてください。
額の下あたりです↓↓↓

出雲大社 神楽殿のステンドグラス


出雲大社の御朱印とお札・お守りをいただく

御朱印とは、神社やお寺に参拝した証として書いていただく「ご神仏とのご縁の記録」です。お参りをした後で御朱印を頂きましょう。

出雲大社 御朱印受付所

御本殿の御朱印は、拝殿の裏手にある『御朱印受付所』でいただけます。
受付時間は、6 : 30 ~ 19 : 00 まで
初穂料は ”お気持ちをお納めください。”とされています。

御朱印は持参した御朱印帳に記帳して頂くほか、あらかじ用意されている奉書紙の書置きをいただくこともできます。
出雲大社にはオリジナルの御朱印帳が2種類あります。御朱印帳を頂いてから1頁目に記帳をお願いするのもよいでしょう。

出雲大社の御朱印

出雲大社の御朱印は、真中に『出雲大社』の朱印が押され、右に『参拝』の文字、左に『参拝の日付』が筆書きされます。シンプルイズベスト。

出雲大社の御朱印は御本殿の他、神楽殿と北島国造館でもいただけます。

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出雲耐大社のお札・お守り

出雲大社のお札・お守りはご本殿の参拝所である八足門の左隣の『御守所』でいただけます。おみくじもこちらです。(初穂料100円)
お札・お守りの授与時間は 6 : 30 ~ 19 :00 です。


出雲大社のお札・お守り

【お札】
・家内安全御玉串
・家内安全 諸願成就 木札
・交通安全木札(ステッカー付)
初穂料 各1,000円

お守り
・縁結守...…恋愛成就、良縁祈願など様々な良いご縁に恵まれることを願うお守り
・学業守……合格祈願、成績向上、すべての学びの上達を願うお守り
・厄除守……病気や怪我、事故、トラブルなどの災いを除けるお守り
・開運守……進むべき道の運を開き、運気の上昇を願うお守り
・長寿守……健康で長生きを願うお守り
・壮気健全守……健康で明るく楽しい日々を過ごせるようにと願うお守り
・安産守……母子ともに健康で無事に出産できることを願うお守りで、妊娠5か月の「戌の日」に授かると良いとされています。
初穂料 各1,000円

アクセス方法と交通案内

アクセスマップ

車でのアクセスは、各高速自動車道『出雲IC』を下りて、国道431号線で約11km 所要時間約18分

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基本情報

名称出雲大社
所在地〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東195
電話TEL 0853-53-3100( 8 : 30 ~ 17 : 00 )
参拝時間6:00 ~ 19:00 左記の時間帯以外は銅鳥居より奥には入れません。素鵞社の参拝時間は 6 : 00 ~ 16 : 30 まで。
交通アクセスJR出雲市駅から一畑バス【出雲大社・日御碕・宇竜行き】で約25分
駐車場出雲大社に一番近い大駐車場 : 385台 道路を挟んだ向かい側の第二駐車場 : 360台 無料
公式HPhttps://izumooyashiro.or.jp/
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