島根県安来市にある足立美術館は、日本画と日本庭園の美しさを同時に味わえる美術館です。
とくに庭園は「日本一の庭園」として、国内外から高く評価されています。

前日は、徒歩30秒。
目の前が足立美術館という立地の「さぎの湯温泉 安来苑」に宿泊しました。
そこで、チェックアウトの際に、足立美術館の割引券を頂きました。
「車は駐車場に停めたままでいいですよ」とのことで、歩いて目の前の足立美術館へ。
開館まもなくでも、入館を待つ人の長い列ができています。
「割引券をお持ちの方はこちら」という案内があり、入り口が別に用意されていて、スムーズに入館することができました。
足立美術館を訪れてまず心を奪われるのが、手入れの行き届いた日本庭園です。
館内に設けられた大きな窓は、まるで額縁のように庭園を切り取り、一枚の絵画として鑑賞できるよう設計されています。
庭園は、単に歩いて楽しむ場所ではなく、「室内から眺めて完成する風景」。
そのため、どの角度から見ても計算された美しさがあり、時間を忘れて見入ってしまいます。
足立美術館の最大の魅力|日本一と称される庭園

アメリカの日本庭園専門誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』のランキングで22年連続日本一に選ばれています。
※ 画像は2024年当時のものです。
創設者・足立全康氏が「庭園もまた一幅の絵画」という理念のもと、広大な敷地に作庭し、自然の山の風景も庭園の一部として取り込み、自然と調和した一体感のある美しさが特徴です。
足立美術館の見どころ
枯山水庭と借景の美

庭園の中心となるのが、砂と岩で構成された枯山水庭です。
背後に広がる山々を取り込む「借景」の手法によって、庭の奥行きと広がりが自然に感じられます。
晴れた日の鮮やかな緑、雨の日のしっとりとした表情、冬の雪景色。
どの季節に訪れても、その時だけの特別な風景に出会えるのが、足立美術館の庭園の魅力です。
苔庭と赤松

杉苔を中心とした優美な曲線を描く京風の庭園。
山の斜面に生育する赤松の姿をそのままに、あえて斜めに植栽されています。
白沙青松庭|横山大観の「白沙青松」がモチーフ

日本画の巨匠・横山大観の名作「白沙青松」をモチーフにした庭園。
白砂と松が織りなす景観は、日本画の世界をそのまま立体化したかのようです。
池庭

池を泳ぐ鯉。
青空と雲が水面に映り込む、足立美術館の池庭。
刈り込まれた植栽と静かな水の流れが、庭園の奥行きを際立たせています。
鶴亀の瀧|横山大観の「那智乃滝」をイメージ

鶴亀の瀧は横山大観の「那智乃瀧」をイメージして作られた、人工の瀧。
借景となっている鶴亀山の岩肌から15mの瀧が流れ出ています。
生の額絵

窓枠をそのまま額縁に見立てた、足立美術館の「生の額絵」のスポット。
計算された構図によって、庭園全体が一枚の絵画のように映し出されます。
※ 館内は多くの方が観覧しており、窓枠全体を写し込む撮影はできませんでした。
庭園撮影時の注意点
足立美術館の庭園は、自由に写真撮影を楽しむことができまが、長時間立ち止まったりしないなど、周りの方への配慮を忘れずに撮影したいところです。
館内から庭園を眺めて撮影する場合はガラス越しになるため、人影や館内の照明が写り込むことがあります。
少し角度を変えたり、カメラをガラスに近づけると、落ち着いた一枚になりやすいです。
足立美術館|展示室
日本画コレクション|横山大観を中心に
足立美術館は、日本庭園だけでなく、日本画の名作を数多く所蔵していることでも知られています。
近代日本画を中心に、自然や季節の移ろいを繊細に描いた名作がそろいます。
中でも 横山大観 の作品は、国内屈指のコレクション。
代表作でもある《紅葉》は、左右2枚組の屏風で、高さ約163cm、横幅合計約7.2m(各約3.6m)という、圧巻のスケールです。
鮮やかな真紅の紅葉と群青の流水、漣(さざなみ)には白金泥(プラチナ)が使用されている、豪華絢爛な作品です。
展示は定期的に入れ替えが行われており、訪れるたびに異なる作品と出会えるのも魅力のひとつ。
静かな展示室で、日本画の繊細な色彩や余白の美をじっくり味わうことができます。
※ 展示室内は作品保護のため、写真撮影は禁止されています。

作品は色紙やポストカード、カレンダーなどのオリジナルグッズとして販売されています。
おすすめはカレンダー。
作品集のようなカレンダーは、気軽に名画を楽しむことができるアイテムです。
魯山人館
足立美術館の敷地内にある魯山人館は、芸術家 北大路魯山人 の多彩な創作世界を専門的に紹介する展示施設です。
魯山人は、陶芸・書・絵画・料理まで手がけた総合芸術家で、
「器は料理の着物である」
という魯山人の思想を体感できる構成になっており “ 暮らしと美の関係 ” を感じられる空間です。
陶芸では、完璧さよりも「使われる美」を重視した造形が印象的です。
美食家でも知られ、自ら料理を作り、それにふさわしい器を自分で作るという、他に類を見ない創作スタイルを確立しました。
館内では、自由で力強い陶芸作品や個性的な書を中心に、料理と器の関係性、季節感を大切にする日本的美意識を感じ取ることができます。
※ 展示室内は作品保護のため、写真撮影は禁止されています。
足立美術館を訪れる際のポイント
- 庭園鑑賞が中心なので、歩きやすい靴がおすすめ
- 写真撮影は庭園のみ可能(展示室内は不可)
- 季節や天候によって印象が大きく変わるため、再訪も楽しめる
※ 館内は入口と出口が分かれており、順路を逆方向に戻ることはできません。見逃しがないよう、展示は順に鑑賞するのがおすすめです。
時間に余裕をもって訪れることで、ゆっくりと鑑賞でき、足立美術館の本当の良さが感じられます。
駅から徒歩で向かうのは現実的ではないため、シャトルバス利用が前提と考えておくと安心です。
列車の到着時間に合わせてダイヤが組まれていることが多く、観光客でも利用しやすいのが特徴です。
季節別のおすすめ時期|新緑・紅葉・雪景色
足立美術館の庭園は、季節ごとにまったく違う表情を見せてくれます。
「いつ行くか」で印象が大きく変わる美術館です。
新緑(5月〜6月)
新緑の季節は、庭園全体がやわらかな緑に包まれ、もっとも爽やかな時期。
白砂と若葉のコントラストが美しく、晴れた日はとくに開放感があります。
🔖 初めて訪れる方におすすめの時期
紅葉(11月上旬〜中旬)
赤や黄色に染まる庭園は、足立美術館の中でも屈指の人気シーズン。
額縁のような窓越しに見る紅葉は、まさに一幅の絵画のようです。
🔖 見頃は短く、週末は混雑しやすいため平日訪問がおすすめ。
雪景色(1月〜2月)
雪が積もった枯山水庭は、静寂と緊張感のある美しさが際立ちます。
白一色の世界に岩と松が浮かび上がる光景は、他の季節では味わえません。
🔖 天候次第ですが、運良く雪化粧に出会えたら特別感は格別。
足立美術館のアクセスと基本情報
基本情報
- 所在地:島根県安来市古川町320
- 開館時間:9:00〜17:00(※季節により変動あり)
- 休館日:年中無休
※ 新館のみ、展示替えのため休館日あり。訪問前に公式情報の確認がおすすめです。
入館料 ※ 2026年1月現在。
- 大人: 2,500円
- 大学生 :2,000円
- 高校生 :1,000円
- 小・中学生 :500円
アクセス
- 電車:JR 安来駅 から ⇒ 無料シャトルバスで約20分
- 車:山陰道「安来IC」から約10分
- 駐車場:あり 無料 400 台
マップ
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足立美術館のまとめ
足立美術館は、世界的に評価される日本庭園と、近代日本画を中心とした美術鑑賞を同時に楽しめる美術館です。
館内では 横山大観 をはじめとする日本画の名作に触れ、窓越しには、まるで一枚の絵画のように整えられた庭園風景が広がります。
庭園は季節や天候によって表情を変え、美術作品と自然が響き合うことで、心が静かに整っていく時間を味わえるのが最大の魅力。
美術に詳しくなくても、日本の美を直感的に感じられる場所です。
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