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出雲国一之宮 熊野大社|鑽火殿と鑽火祭、火の発祥の神社を巡る参拝ガイド

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出雲国一之宮 熊野大社|鑽火殿と鑽火祭、火の発祥の神社を巡る参拝ガイド

鳥取県松江市 熊野大社

島根県松江市八雲町に鎮座する熊野大社は、出雲国一之宮として古くから篤い信仰を集めてきた神社です。
素戔嗚尊(すさのおのみこと)を主祭神とし、「火の発祥の神社」としても知られています。

境内へと続く道は、川を渡り、鳥居をくぐり、少しずつ心を整えていくような感じがします。
参拝そのものが、静かな“禊”の時間になるようです。

島根県松江市・熊野大社のご祭神

熊野大社のご祭神

神祖熊野大神櫛御気野命かむろぎくまのおおかみくしにけむのみこと  

素戔嗚尊(すさのおのみこと)の別名。

素戔嗚尊は、高天原で荒ぶる神として語られる一方、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治した英雄神としても広く知られています。

荒ぶる力と、守り導く力。
相反する性質をあわせ持つ神様として、人々の人生の節目や試練に寄り添ってきた存在です。

熊野大社の御利益

熊野大社では、次のようなご利益があると伝えられています。

  • 厄除け・災難除け
  • 病気平癒
  • 縁結び・夫婦和合
  • 商売繁盛
  • 安産・子授け
  • 技芸上達・心身の成長

特に、八岐大蛇退治の神話にちなみ、必勝祈願や困難を乗り越える力を願う参拝者も多い神社です。

熊野大社 二の鳥居|意宇川を渡る禊の入口

鳥取県松江市 熊野大社

境内の手前、意宇川(いうがわ)のほとりに立つのが二の鳥居。
大きな石の鳥居の左手には、熊野大社の石碑が建っています。

この川を渡ること自体が「禊(みそぎ)」になるといわれ、日常から神域へと気持ちを切り替える大切な境目です。

熊野大社 三の鳥居

鳥取県松江市 熊野大社

意宇川を渡った先に立つ、木製の三の鳥居。
ここから先は、より一層静けさが増し、参拝への気持ちが自然と整っていきます。

熊野大社 手水舎

鳥取県松江市 熊野大社 手水舎

参拝前に、手と口を清めて心身を整えます。

※手水の作法については
👉 神社にお参りするときの手水の作法をご覧ください。

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熊野大社 随神門

鳥取県松江市 熊野大社 随神門 

石段を上ると現れる、立派な随神門。
大きなしめ縄が張られ、門の両側には神社を守護する神様が祀られています。

ここをくぐると、境内の空気がふっと変わる感じがしました。

熊野大社 拝殿

鳥取県松江市 熊野大社 拝殿

太く張られたしめ縄が印象的な拝殿。
拝殿の奥に御本殿が鎮座しています。

拝礼作法:二礼二拍手一礼

熊野大社の境内社めぐり

伊邪那美神社(いざなみじんじゃ)

島根県松江市 熊野大社     稲田神社

御祭神:伊弉冉の命(いざなみのみこと) 

国生み・神生みを行った女神で、子宝・安産の神様として信仰されています。

稲田神社

島根県松江市 熊野大社

御祭神 

  • 櫛名田比売命くしなだひめのみこと (素戔嗚尊の妻)
  • 足名椎命あしなづちのみこと 
  • 手名椎命てなづちのみこと 

縁結び・恋愛成就・夫婦和合・子授け・五穀豊穣など、家庭や人生の基盤に関わるご利益がそろうお社です。

舞殿

鳥取県松江市 熊野大社 舞殿

四方に広がる屋根を持つ舞殿。
もともとは拝殿でしたが、昭和53年の改修で現在の姿になりました。

神楽や舞の奉納、節分の豆まきなど、今も神事の場として大切に使われています。

舞殿の奉納画

島根県松江市 熊野大社 舞殿

壁には、烏帽子をかぶった人々が相撲を観戦する様子が描かれており、
当時の人々の暮らしや信仰が感じられます。

熊野大社 荒神社と御神水

荒神社

島根県松江市 熊野大社

御祭神:素戔嗚尊

厄除け・交通安全・家内安全・商売繁盛・病気平癒など、暮らしを守るご利益で信仰されています。

御神水

島根県松江市 熊野大社 御神水

荒神社の右手に御神山から流れ出る御神水があります。

容器を持参すると、御神水をいただいて持ち帰ることができます。

稲荷神社

島根県松江市 熊野大社

御祭神:倉稲魂神(うがのみたまのかみ

五穀豊穣・商売繁盛の神様として信仰されています。

熊野大社と鑽火殿|火を託し、受け継ぐ神事「鑽火祭」

鑽火殿(さんかでん)

鳥取県松江市 熊野大社  鑽火殿

鑽火殿は熊野大社特有の社殿で、萱葺き屋根に檜皮の壁、竹の縁がめぐらされた独特の造りです。

素戔嗚尊が、「檜の臼・卯木うつぎの杵」で、初めて火をり出したという神話により、熊野大社は「日本火出初社(ひのもとひでぞめのやしろ)」とも呼ばれ、「火の発祥の神社」としても知られています。

鑽火祭(さんかさい)

毎年10月に行われる鑽火祭は、古伝新嘗祭(こでんしんじょうさい)で用いる火を鑽り出すため、「火鑽臼(ひきりうす)」と「火鑽杵(ひきりぎね)」を
熊野大社から出雲大社へ送り出す神事です。

この神事では、熊野大社が火を生むための道具を託し、出雲大社はそれを受け取る代わりに大きな餅を奉納します。

その際に行われるのが、全国的にも珍しいとされる「亀太夫神事」

熊野大社側の神職・亀太夫が、奉納された餅の出来に難癖をつけ、押し問答の末にようやく受け取る——
一見するとユーモラスですが、火と食を神聖なものとして受け渡すための、厳粛な儀式です。

こうして新たに生み出される神聖な忌火で調理した、新穀の御飯や醴酒(ひとよざけ)を神々に供え、天下泰平と五穀豊穣を祈る、出雲神話と深く結びついた特別な祭事です。

🌿熊野大社が大切な火の道具を託す出雲大社については別記事で詳しくまとめています。

熊野大社の御朱印 

島根県松江市 熊野大社 御朱印
  • 受付場所:お守り所
  • 受付時間:8:30~16:30
  • 初穂料:300円

中央に朱印、右に「出雲国一之宮」、左に参拝日が記されます。

🌿参拝の証として御朱印をいただく方には、落ち着いた和柄の御朱印帳もおすすめです。
熊野大社の厳かな雰囲気にもよく馴染みます。

八雲町観光案内看板と次の目的地

島根県松江市 八雲町 案内看板

八雲町の案内看板で熊野大社から近い場所に、志多備神社の「巨木スダジイ」があることを発見!!

巨木好きとしては絶対に見ておきたいので、この後のルートは下志多備神社へ向かうことにしました。

気軽に予定を変えられるのも、気ままなひとり旅ならではの道のりです。

熊野大社のアクセスと基本情報

基本情報

  • 名称:出雲国一之宮 熊野大社
  • 所在地:島根県松江市八雲町熊野2451
  • 電話:0852-54-0087
  • アクセス
    車:県道53号線(大東東出雲線)を大東方面へ⇒熊野大社
    電車・バス:JR松江駅⇒ 一畑バス【八雲車庫行き】「八雲車庫」バス停下車 ⇒ 八雲コミュニティバス【熊野行き】「熊野大社前」バス停下車
  • 駐車場:約100台(無料)
  • HP:http://www.kumanotaisha.or.jp/top.htm

アクセスマップ

まとめ|出雲国一之宮・熊野大社を歩いて

熊野大社は、静かに心を整えてくれる感じのする神社でした。

意宇川を渡って、鳥居をくぐり、随神門を抜けて拝殿へ向かう道のりは、まさに日ごろの心の穢れを祓うような参拝でした。

火の発祥にまつわる鑽火殿や、荒神社の御神水、境内社をひとつずつ巡るうちに、いつの間にか気持ちが落ち着き、前を向いていける感覚がしました。

参拝後に見つけた案内看板から、次の目的地へと向かう寄り道も、予定に縛られない気ままなひとり旅だからこそ。

熊野大社は、「願いを強くかける場所」というより、心を整えて、次の一歩へ進むための神社。
そんな印象が深く残る参拝でした。

🌿雨や汚れから大切な御朱印帳を守てくれるカバーがあると安心です。

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