
神社では多くの場合、境内の入り口近くに『手水舎』があります。なんとなく手を洗う場所と知っている方も多いと思いますが、参拝の作法と同じように、手水にも手水の作法があります。
それでは手水の作法を詳しく解説していきます。
手水の作法と精神的意義
手水の意味とは? なぜ手水をするのでしょうか。
神社に参拝する前には、なぜ手水をするのでしょうか?
手水の目的は、神社の神聖な領域に入る前に心身を清めることです。
神社における手水、即ち神様に参拝する前に、流れる水により手と口を清める作法は、もともと、川や海の水の浄化力により、心と体の穢れを取り去る「禊(みそぎ)」という儀礼が簡略化されたものです。
日常生活で知らず知らずのうちに身に付いてしまった「穢れ(けがれ)」を落とし、清浄な心身で神様に向き合うための準備をするということです。
正しい作法で手水をすることによって、心が引き締まりますので、ぜひ身に付けておきましょう。
手水の作法
右手で柄杓を取って水を汲み、左手に水をかけて洗い清めます。
柄杓を左手に持ち替え、右手を水をかけて洗い清めます。
再び柄杓を右手に持ち替え、左手に水を受けて口をすすぎます。
口を付けた左手にもう一度水をかけて清めます。
最後に柄杓を立てて残った水で、柄杓の柄を洗い清め元の場所に戻します。
この一連の所作は柄杓にすくった1杯のお水で最後まで行うとされています。
手水のまとめ
手水の作法の一連の所作には、外界の穢れを落として心身を清め、神様との対話の準備をするという心構えが込められています。
形式だけではなく、清らかな気持ちで神様に向き合うという気持ちが最も重要です。
手水以外にも「川を渡る」という行為自体が「禊」になると言われています。
日常であれこれため込んでしまった、心のモヤモヤをそっと水に流して、神様のパワーを受け取れる自分になりましょう。
