気まぐれルート3

ふと思い立って三輪さんへ|師走の大神神社と、山の辺の道を歩くぶらり一人旅

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ふと思い立って三輪さんへ|師走の大神神社と、山の辺の道を歩くぶらり一人旅

この日の予定は、大阪でカットとカラーをすることだけでした。
それが終わったら、地元の友人を誘ってランチでもしようか。
....でも、平日に急なお誘いはきっと難しい。

そんなことを考えているうちに、ふと思い浮かんだのが、「そうだ、三輪さんに行こう」という考えでした。

こうして思いつきのまま、「三輪さん」こと大神神社(おおみわじんじゃ)へ、ぶらりと参拝に出かけることになりました。

ふと思い立って、ぶらり三輪さんへ

ヘアスタイルを整えて、新年を迎えたいと思い、約4年ぶりに、かつて通っていた大阪のヘアサロンを訪れました。

カットとカラーが終わったのは12時40分頃。

「さて、これからどうしよう」

そう思った瞬間、頭の中をよぎったのが、三輪さんのことでした。
気になるということは、きっと行ったほうがいい。
そう思った時には、もう「行こう」と決めていました。

電車に間に合わず、大神神社まで歩く

近鉄電車の急行に乗り、13時34分に桜井駅へ到着。
JR万葉まほろば線に乗り換えようと改札を抜けると、電車は発車した後でした。

次の列車は14時40分。
約1時間待ち。

一瞬迷いましたが、そのまま待つのは時間がもったいない。
駅員さんにお願いして、suicaの取り消しをしてもらい、改札を出ました。

奈良県桜井市の桜井駅外観。大神神社参拝の起点となる駅。

🔖大神神社参拝のスタート地点。奈良・近鉄桜井駅

山の辺の道を歩くことに

駅前の観光案内所で、「大神神社に行きたい」と伝えると、電車以外にバスや徒歩のルートがあることを教えてもらいました。

街中を通る最短ルートと、三輪から奈良へと続く「山の辺の道」を歩く周遊ルート。

距離はおよそ3km。
街中の方が少し距離が身近いけれど、迷わず山の辺の道ルートを選びました。

街中を通る方が少し近道ではありましたが、迷うことなく、山の辺の道を歩くルートを選びました。

電車に間に合わなかったからこそ、歩くことになった古道。
そう思うと、不思議と気持ちが軽くなり、少しワクワクしながら、山の辺の道へと足を向けました。

山の辺の道の入口付近から望む三輪山の遠景。

🔖三輪山の全体が静かに遠くにみえてきました。電車に乗ったころには曇っていた空がすっかり青空に。

🔖長く使われてきた道しるべと、足元でわかりやすい道路埋め込み型の標識。迷わずに行けます。

木立の中を進む山の辺の道の遊歩道。冬のやわらかな日差し。

🔖木漏れ日が揺れる山の辺の道。冬の柔らかな日差しの中を歩いて行きます。

山の辺の道で、思いがけず立ち止まった場所

三輪山平等寺のお堂の縁側に座る白黒の猫

山の辺の道を歩いている途中、通りかかったお寺のお堂で、日向ぼっこをする猫に出会いました。

片目をうっすら開けて、そっとこちらを伺うだけ。
逃げる様子もなく、静かな時間が流れていました。

こんな小さな出会いも、歩いてきたからこそ、巡り合えたのかもしれません。

師走を感じた大神神社の境内

大神神社は三輪山そのものを御神体とする神社です。
その在り方にも惹かれ、折に触れて参拝をしています。

とくに、自分の暮らしや気持ちに何か変化の兆しを感じるとき、なぜか自然と足が向いてしまう場所でもあります

この日も、三輪山の深い懐に抱かれるような気持ちで、静かに手を合わせました。

境内では、師走ならではの光景も広がっていました。

すす払いをする神社の方々、注連縄の架け替え、お正月の初詣に向けて準備される特設の授与所。

あわただしさの中にも、年の瀬を迎える前の、張り詰めた静けさが感じられました。

大神神社本殿と、奉納された来年の干支の馬の巨大絵馬。

🔖ご本殿前右手には、来年の干支である馬の巨大絵馬が掲げられていた。

大神神社境内で行われる年末のすす払いの様子。

🔖師走の大神神社。丁寧に清掃やすす払いをする神社の方々。

新しい青竹に替えられた大神神社の手水舎。

🔖手水舎の竹も、新しい年を迎える準備で、新しい青竹に替えられていた。

門松が設置された、大神神社の二の鳥居。

🔖二の鳥居には、すでに新年を迎える門松が飾られていた。

大神神社に来た巳年のご縁

この日は、思いつきで来たため、御朱印帳を持っていませんでした。

書置きをお願いすると、御朱印所の方がふと顔を上げて「どちらからお越しですか?」と声をかけてくださいました。

「兵庫に住んでいるのですが、大阪でカットをして、そのまま思い立って来ました。」そう答えると、少し微笑んで、こんな言葉が返ってきました。

「急に思い立って来られたということは、呼ばれたんですね。巳年にちゃんと間に合いましたね。」
その一言で、はっとしました。

ここ大神神社の御祭神である大物主大神は、蛇の姿をして現れることから、巳様として崇められているのです。
巳年に参拝することは、良いご縁とされていることを思い出しました。

新しい年に向けて、よいご縁を結ばせていただくために、今日ここへ呼んでいただいたのかもしれません。

大神神社の境内にある巳神信仰の御神木。

🔖大物主大神の化身の白蛇が棲むとされる巳の神杉。蛇の好物の卵が参拝者によってお供えされている。

大神神社の巳神杉の周辺に結ばれたおみくじ。

🔖引いたおみくじは「吉」。「情をもって接することが大切」とあり、その言葉を心に留め、そっと結んでおきました。

大神神社境内にある、撫でて祈願するなでうさぎ像。

🔖御朱印所の方に教えてもらった、参集殿のなでうさぎ。なでると「願いをかなえてくれる」といわれている。

大神神社の御朱印

🔖この日いただいた、大神神社の御朱印

この日は御朱印帳を持っていなかったため、書置きでいただきました。
御朱印帳に貼らずに、書置き専用の御朱印ホルダーに入れて保管しています。

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狭井神社へ御神水をいただきに

大神神社を参拝した後、狭井神社にも足を運びました。

拝殿の脇には、万病に効くという薬水「御神水」が湧き出る井戸と伝えられる薬井戸があります。
備え付けられているコップに注いで口に含むと、ひんやりと冷たく、体の奥まで静かに染み渡っていくように感じられました。

三輪の神様の荒魂を祀る狭井神社

🔖狭井神社本殿と、新年に向けて注連縄を取り換えている神社の方々。

狭井神社の万病に効く薬水が出ると言われている薬井戸

🔖万病に効くといわれている、御神水が湧出る薬井戸。

狭井神社の御朱印

🔖この日いただいた、狭井神社の御朱印

参拝のあとに、遅めのお昼ごはん

参拝を終えた頃には、気づけばもう午後3時半を過ぎていて、お腹はすっかりぺこぺこ。
二の鳥居の近くにある「そうめん処 森正」に、閉店間際に滑り込みました。

三輪といえば素麺。
釜揚げ太そうめんと柿の葉寿司のセットを迷わず注文します。

店内は、旧家の庭先に設けられた空間で、屋根の付いた井戸や薪ストーブがあり、どこか懐かしく落ち着く空間でした。

久しぶりに味わった柿の葉寿司は、懐かしくて、優しい味がしました。

森正は午後4時閉店。
食事を終える頃には、店内にも少しずつ片づけの気配が漂いはじめていました。

お店の方が片づけをしながら、「きぜわしくしてごめんね」と声をかけてくれました。
そのひと言に、ふっと心がほころびます。

帰りは、正面ではなく、右手にある木戸から外へ。
夕方の空気がすっと入り込み、この日の「ぶらり旅」が静かに終わっていく感じがしました。

そうめん処森正で注文した釜揚げそうめんと柿の葉寿司。

🔖そうめん処森正で注文した釜揚げそうめんと柿の葉寿司。あったかくて、おいしかった。

🔖奈良の名物「柿の葉寿司」と、つゆに入れる薬味のすりごま。

大神神社二の鳥居近くのそうめん処森正の入り口

🔖そうめん処森正は午後4時閉店。開いていた門が閉じられ、右手の木戸から外に出ました。

夕暮れの大鳥居

森正を出て、参道を戻るころには、空が少しずつ夕色に染まりはじめていました。

振り返ると夕日に照らされた三輪山があり、静かに影を落とした大鳥居が、今日一日の出来事をそっと包み込むように立っていました。

ふと思いついて訪れた大神神社。
電車に舞合わず、山の辺の道を歩き、予定外の時間を重ねてきたからこそ、この夕暮れの景色に、自然と足が止まったのかもしれません。

夕暮れ時の大神神社大鳥居

帰路につきながら思ったこと

帰りの電車に揺られながら、今日一日をゆっくり思い返していました。

電車に間に合わなかったことも、遠回りになった山の辺の道も、師走の神社で見たすす払いの光景も、すべてが、今の自分に必要な時間だったように感じます。

新年に向けて、よいご縁を結ばせていただくために、今日ここへ呼んでいただいたのかもしれません。

気まぐれに動いた一日でしたが、心の奥では、ちゃんと行く先が決まっていた——
そんな旅でした。

この日訪れた場所|大神神社

  • 名称:大神神社(おおみわじんじゃ)
  • 所在地:奈良県桜井市三輪1422
  • 参拝時間:常時参拝可能
  • アクセス:
    ・JR万葉まほろば線「三輪駅」から徒歩約5分
    ・近鉄「桜井駅」から、山の辺の道を歩いて約3km(約40〜50分)


今回のように、思いつきで出かける小さな旅には、予期せぬ出会いや、予定外の楽しさがあります。

一方で、「時間があれば、長谷寺や明日香村にも行ってみたかったな」そんな余韻が残るのも、また旅の楽しみかもしれません。

今回は日帰りでしたが、次は三輪・桜井周辺に泊まって、朝の空気も味わってみたいと思いました。

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